5月25日(土曜日) 18:30~20:30 まなびカフェ
「帰ってきた!ハラール・カフェ」
ゲスト:レモン柾ブノアさん
今回のゲストであるレモンさんの出身地は「フランス」です。
フランスとイスラムを並べられたときに、
「実に結びつきの強い関係だ」と思った人はほぼいないのではないでしょうか。
実際、フランスにはムスリムが約8パーセントしかいません。
都市部では、ムスリムが比較的多く、日常的に出会える存在ですが、
地方ではそれほどではありません。
今回は、レモンさんとイスラムの出会いや、フランスのムスリムについて語っていただきました。
レモンさんは、フランス人の父と日本人の母を持ち、
ムスリムの家庭で育ったわけではありませんでした。
しかし、高校生の時に現代社会に違和感や疑問を持ち、
高校卒業後来日して四国八十八か所巡りをして思索を重ねたそうです。
そして、フランスの大学で音楽友達とムスリムの友達と出会いました。
音楽をするための友達の家がいつしか世界について考えたり、
お祈りをしたりする場所になり、レモンさんはイスラムの道へ進んでいきました。
イスラム教の教会「モスク」には、イマームと呼ばれる礼拝をリードする人がいます。
レモンさんが通っていたモスクには、アルジェリアの砂漠出身のタハルさんがいたそうです。
モスクの人みんなが集まって礼拝する金曜礼拝があるのですが、
その前日にモスクの掃除をしているとタジン料理を差し入れてくれたり、
泡が濃く砂糖が大量に入ったお茶を淹れてくれたりしたそうです。
終わり際にそのお茶をレモンさんに淹れてもらったところ、
砂糖がたっぷり入っていて甘いにもかかわらず、
ハーブのおかげかとてもすっきりとしていておいしかったです。
商品化を切に願います。
ムスリムは自分の名前とは別にイスラム系の名前を加えるそうです。
レモンさんの場合は、下僕の意味を持つ「アブドゥル」と、
神の99の名前のうちの一つで、生きている方を表す「ハイイユ」を合わせた「アブドゥルハイイユ」。
神様の名前を入れるのがスタンダード。
アブラハムが使われることが多いそうです。
ここで前半は終わり、19時にお祈りの時間。
断食月「ラマダーン」が明ける日だったので、日没のタイミングでお食事の時間を設けていただきました。
フルーツやサモサ、ビリヤニを用意していただきました。
西淀川にある「大阪イスラミックセンター」から来てくれた姉妹が作ってくれました。
サモサがあまりにもおいしかったです。
断食はとんでもなくおなかすくと思うけど、ムスリムの人たちが当然のことのようにそれをできるのは信仰心があるからこそでしょう。
後半戦開始!
フランスでは、とくに地方だと世界同時多発テロなどの影響でイスラム教への見方がニュースに影響され、
よく思われないことも少なくないといいます。
ニュースで報道される過激派の蛮行に対して日本人が恐怖を感じるように、
フランスの地方でも恐怖感を抱く対象なのは残念なことです。
パリ市内の移民の多い地域ではお祈りの際、
人が多すぎてモスクに入りきらず道端で絨毯をしいてお祈りをする人もいます。
それを嫌がるフランス人もいるため道での礼拝が禁止されてしまいました。
そのためお祈りは隠れてしなければいけません。
フランスには、「フランスが自由だと思えるもの・女性の権利向上を応援する」という考えがあるそうです。
ムスリムの女性が耳と髪と首を隠す為に巻くヒジャブ・スカーフは女性たちを守るためのものですが、
フランス流の考え方から見ると弾圧されていると勘違いされてしまい、応援されづらいそうです。
それは日本でも同じで、ヒジャブは違和感があるように思われやすいそうです。
でも、フランスと日本の差は、外で礼拝をするときにフランス人はその様子をじろじろ見てくるけれど、
日本人は基本的に見ないところ。
それは、ムスリムにとって安心感につながっています。
ムスリムにとってイスラム教を布教することは義務ですが、
それをしてもいいのは自分の中にその教えがしっかりと入っている人のみだとレモンさんは言います。
だから、自分から進んで信仰を始める人が多いのではないかと思います。
レモンさんはイスラムに出会ったことで自分の中の平安を知ることができ、
世界・社会の平安を知ることができたのだそうです。
それは、レモンさんがおっしゃる通り、イスラムが時代に合った教えだからじゃないでしょうか。
日本ではまだイスラムの文化がちっとも浸透していません。
だからみんなサモサを食べよう!!
文・まなびカフェブロガー あんちゃん
◆各ブロガーさんのプロフィールはこちら
http://raipinews.seesaa.net/article/455139195.html
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2019年6月6日(木曜日)午後7時から8時半
【世界から箕面へ、にほんごをまなぶ】
日本語を母語としない外国人市民が多く暮らす箕面市。
そんな箕面市には、外国人市民の方とともに、日本語を学びながら交流する日本語教室「萱野にほんご」が、
毎週金曜日にらいとぴあ21で開催されています。
でも、実際にどんな人たちが来ていて、どんなことをどんなふうに学んでいるのでしょうか?
参加者やボランティアの声とともにご紹介します。
※日本語ボランティアに興味のある方をはじめ、どなたでも大歓迎!
場所:らいとぴあ21 1階展示コーナー
ゲスト:定住者のための日本語読み書き教室「萱野にほんご」のみなさん
◆らいとぴあ21「まなびカフェ」とは?
世の中のいろいろや最近ちょっと気になることを、少人数制でアットホームにまなび、考える「まなびカフェ」。各回の素敵なゲストの話を聞いて、みんなでわいわい意見をかわすといつも見ている世界が少し違って見えるかもしれません。普段は逢えないいろんな人、いろんな世界をのぞくことで、インターネットやテレビ、新聞などでは味わえない生きた”まなび”を楽しむ場です。スケジュールや各回詳細はまなびカフェイベントページ(Facebook)や、らいとぴあ21のブログに掲載のチラシPDFデータをご覧ください。
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