<報告>7月26日(木曜日)まなびカフェ『書家の華雪さんに学ぶ!書で体感、文字の魅力(第2回)』

2018年7月26日(木曜日)まなびカフェ

書家の華雪さんに学ぶ!書で体感、文字の魅力(第2回)

ゲスト:華雪さん(書家)


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4月の1回目に続き、2回目の参加!
前回は漢字の成り立ちのお話から始まり、漢数字がどのようにできあがったかをお話ししていただいた。今回は、「「木」と文字」をテーマに、漢字のもととなる甲骨文字ができた殷王朝時代における、人々の自然観について学んだ。

中国の歴史は大変古く、紀元前2000~1600年頃に出現した殷王朝においては、すでに農耕や牧畜、土木技術が発達しており、青銅器も用いられていた。殷王朝は、黄河流域を中心に発展した。黄河はよく氾濫する川で、それゆえに流域の土地は肥沃で、実りも多かった。
人々は、洪水を起こす川を畏れると同時に、川がもたらすさまざまな恩恵も受けて暮らしていたことだろう。
「自然」と人が分離して存在するのではなく、人も「自然」の中の一部だと考える東洋の思想は、この共存関係(というよりは人が一方的に享受しているだけかもしれないが)を土台にしているように思う。

この自然に対する思想を裏付けるように、恵みと災厄を同時にもたらす黄河は、
神格化され、信仰の対象でもあり、「河」の文字は甲骨文字で最も記述が多いそうだ。
同様に、山も神格化され、供物である「羊」を頂に構える山を表す「岳」も、多く記述されているそうだ。
ところで、“書家”の華雪さんは、いったいどういうことをしているのだろう?
今回はその一端も紹介していただけた。

ある一文字を書く、そういった作品を創っていらっしゃるそうだ。
ただひとつの文字を書くとき、その文字の意味は常に同じだろうか。
だれしもが同じように感じるだろうか。
そんな風に考えたことはなかったのだが、日本語に複数の文字や音があるために、
ひとつの文字に対するイメージがぶれると聞いて、確かにそうだと思った。
このイメージのブレが、想像力を掻き立てる。

華雪さんは、「木」を書いた公開製作を紹介してくださった。
その時のひとつひとつの「木」は、華雪さんの心を揺さぶった、ある演劇集団のメンバーを思いながら描いたそうだ。
それは、身体障碍者の劇団「態変」だ。
私も一度公演を拝見したことがあるのだが、障碍を持つ身体でし得る最大限の動きで舞台を転がり、
身をよじり、セリフはないのに、叫びや嘆きが聞こえてくるような迫力に包まれた舞台である。
衝撃をうけた華雪さんは、公演後に見た街路樹の姿に、劇団のメンバーの姿が重なったそうだ。

木は、剪定されて枝が落とされていたり、こぶができていたり、幹がねじれていたりと、ひとつとして同じ姿はなく、根付いたその場所にすっくと立っている……。

華雪さんの、文字への情熱、「木」に対する思いを聞いてから、参加者は「木」「林」「森」の文字を筆で書くワークショップを行った。
前回同様、筆もさまざまで、個性をもつ。

自分の書きたい「木」に合う筆を探す。
参加者はめいめいで自分の文字に取り組む。
はじめは「うまく書けない」という声もちらほらあったが、華雪さんからは「書道のようにきれいに書く必要はありません」とのアドバイスに、だんだんそのような声は聴かれなくなった。

私の一番好きな木は、屋久島で会った屋久杉たちだ。
数百年の年月を生きた大木たちは、まさしく「神」のようだった。
そんな大木を思いながら、太い筆で、ごつごつとした「木」を書いてみた。
私の中の「林」は、子どものころによく歩いた、白樺や柏の茂る雑木林だ。
夏でも薄明るい緑の葉に空が透けて見える、少し切ない景色をイメージしながら「木」をふたつ並べて書いた。
「森」もやはり屋久島の原生林を思い出した。
甲骨文字の「木」では、上の横棒が天に向かって伸びているが、屋久島の森を俯瞰するとブロッコリーのように、丸みのある木がもこもこして見える。
それをイメージして、上の棒を下向きにして、三つ書いてみた。

太古から伝わる文字にこめられたメッセージと、自分の思いを込めて描いた文字。
どんな思いが自分の中にあるかを考えることも、それを文字にしてみることもとても新鮮な体験だった。

文・まなびカフェブロガー Nさん

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2018
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