<報告>10月17日らいとぴあ夜間学校・大学部『猿の惑星リアル化計画』

10月17日に開校した2015年第2期夜間学校、大学部の第1回目は「猿の惑星リアル化計画」。講師は大阪大学大学院生命機能研究科の近藤滋先生でした。
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映画「猿の惑星」はフランスの作家ピエール・ブールの同名SF小説が原作の映画で、今までに何本ものシリーズ作品が発表されています。映画をご覧になった方も多いのではないでしょうか。映画の舞台は知性を持った猿が支配する惑星。そこでは人間が家畜として扱われています。今回の授業では、映画の中の知性を持った猿を現実化する手法について、近藤先生が色んなお話をしてくれました。

まずは猿に知性を持たせる案。遺伝子的にヒトと約1.3%しか違いがないチンパンジーの遺伝子と、知性を決めるヒトの遺伝子を切り貼りして入れ替えればチンパンジーに知性が宿る…かもしれないという方法です。遺伝子を切り貼りすることをゲノム編集というらしく、植物から採れる酵素を鋏にして狙った場所の遺伝子を切断して入れ替えることができるので、ヒトの脳が大きくなる遺伝子、言語能力に関する遺伝子、脳の領域に関する遺伝子を切り取ってチンパジーの遺伝子と入れ替えてしまうというのは技術的に可能らしいのですが、この方法で本当に知性が生まれるかはわからないというのが研究者たちの意見だそうです。

では次に近藤先生が考えた方法は「ヒトを猿化する」という方法。すでに知性を持っているヒトの体を猿に近づければ、遺伝子をいじるより簡単に「知性を持った猿」が誕生するというのです。ヒトには、長い年月をかけてオオカミを家畜化して様々な品種のイヌという動物を作り上げた「品種改良」という技術があります。これを用いてサルの特徴を持つ個体をかけ合わせていけば猿化したヒトが作れる…というなんともぶっ飛んだお話ですが、5世代くらい時間をかけて本気でやれば遺伝子操作より確実らしいです。それよりもっと簡単にチンパンジーファッションで見た目的に猿化しちゃえば「知性を持った猿」になるよね~ってそんなアホな…と思いましたが、人類がそこそこ長い歴史の中で「最先端」や「流行」の言葉の元にファッション文化でやらかしてきた暴挙(中世ヨーロッパの船盛ヘアやら、現代日本のやまんばメイクやら)を先生のスライドで見せられるとまぁ「ないでしょ」とは言い切れないなと思いました。

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近藤先生曰く「そもそも『知性』がなんなのかわかってないからサルが言葉を喋るからといって知性があるとは言えない」のだそうですが、確かに知性とは何なのか、考えてみたことなかったです。研究者の発表や動物番組で見るチンパンジーの姿から彼らに知性がないとは思えないですが、だからといってヒトと同等の知性があるとは思えないですし、でも人間でも知性を疑うような人もいるし…。自分に知性はあるか?と自らを疑うのが知性か…?なんて思ったり。いい加減思考の森に迷い込みそうなので今回はここまで。初回からなんとも後味の残る授業でした。余った時間でお話ししてくれた近藤先生の「動物の縞模様」の研究も面白かったので、興味のある方は是非こちらのページをご覧ください。

http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/skondo/saibokogaku/enigma%20of%20zebra.html


(レポート:受講生モト)


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次回大学部は10月27日(火)20:00~21:00
『もうひとつのイスラーム』
講師:岩城あすかさん(箕面市立多文化交流センター館長)

中学部と専門部の次回は10月20日(火)19:00~21:00
専門部は英会話!です。

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