1300年前のアラビア半島、
チグリスの流れに抱かれて、古代より文明が栄えるメソポタミヤ平原のほぼ中央。
東西に人と人とが行き交う、遥かなる砂漠の大地、シルクロードの繋げる夢から夢が溢れ出し、幾千の歌や物語りが紡がれる。そこは、イスラム文化の花開く「バクダード」。
3月のよりみちコンサートは、
ウード奏者の 常味裕司さん(つねみゆうじ)と
ダルブカ奏者の 森内清敬さん(もりうちきよたか)
をお招きし、「アラブ音楽の調べ」を開催しました。
常味さんが憧れの地と語る「バクダード」(現在、イラクの首都)は当時(6~11世紀)イスラム世界の政治・経済・文化の中心で、世界中から人と物があつまる大都市でした。そしてここからイスラムの文化が世界にもたらされていき、近代学問や、芸術、文化に多大な影響をあたえました。
おふたりの演奏する楽器、ウード(写真、向かって左)ダルブカ(写真、向かって右)は歴史が古く、イスラム文化のひろがりとともに、どんどん各地に伝わっていきました。ウードが弦楽器の、ダルブカが打楽器(円柱形の打楽器)の祖先にあたるそうです。日本の琵琶の祖先でもあります。
今回演奏していただきました曲は、
イスタンブール、バクダード、等でできた曲になります
普段アラブ音楽を生で耳にする機会が少ないので、どんな音楽なのかと思っていましたが、ウードから紡がれる旋律はどこかなつかしいものでした。
7世紀にできたアラブ音楽から、現代のアラブ音楽を演奏してくれました。
考え方の違いを受け入れられず、多者への理解難しくしてしまっている今の世界情勢の中で、音楽や芸術は、1300年前から変わらずに、国籍や民族を問わず感動を生み続けてきました。
それは自分にとって遠かった事知らなかった事を身近に感じさせてくれ、人と人を繋げてくれる確かな力になるんだと強く感じました。
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