らいとぴあ夜間学校最終回(補講)『すてるもの のこすもの』 3/17

◉大学部『すてるもの のこすもの』  
講師:森実先生(大阪教育大学教授)
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らいとぴあ夜間学校最終特別講義「すてるもの のこすもの」。
1月から始まったらいとぴあ夜間学校、本当なら前回が最終回だったのですが、大学部では残念ながら休講になった第2回の代講が開催され、これが本当の最終回となりました。
最終回のこの日も老若男女を問わず沢山の受講生が来ていました。
中には常連さん同士仲良くなった方もおられたみたいで、夜間学校でつながった人の縁もあったようです。
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授業の冒頭では、アメリカの心理学者ハワード・ガードナーが「従来の知能テストでは人間の能力は捉えきれない」として新たに唱えた「多重知能論」が紹介されました。
多重知能論とは人間の能力は「対人的知性」「内省的知性」「身体運動的知性」「音楽リズム的知性」「空間的知性」「言語的知性」「数学・論理学的知性」「自然家的知性」の八つに分けられるという考え方です。
これらすべての知性に優れている人間などおらず、特に秀でているところを自分の強みとして人は生活しているというお話でした。

これを夜間学校の授業と絡めて考えると、例えば第4回の「演劇で実感!リアルな日々の人間模様」には身体運動的知性と対人的知性が関わっているなぁという見方ができます。自分で興味があった授業や意外とおもしろかった授業から好きな分野や得意な分野を発見して掘り下げていくこともできるなぁと思いました。
学校で教えられることは言語的知性や数学・論理学的知性に偏っているので、それ以外のことを学ぶ多様な教育があってもいいと先生が仰っていましたが、夜間学校はまさに多様な学びができた場だったと思います。
 
 続いて受講生全員参加でやったのが「バルンバ文化を探れ」。
受講生の半分より少し多めがバルンバ人。残りが文化人類学者になってバルンバ文化を探るというアクティビティです。
バルンバ人チームがバルンバ文化として守らなくてはならないルールが二つ。
一つは異性に話しかけられたら目をそらすこと。二つめは相手が笑顔で尋ねてきたら何を聞かれても首を縦に振る、笑顔でなかったら首を横に振るというものでした。
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学者チームはそれぞれ部屋に散らばっているバルンバ人に話しかけて共通しているバルンバ文化を探っていきます。
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ルールが二つしかなく、あとは個人の裁量だったので、よくしゃべるバルンバ人もいればジェスチャーだけのバルンバ人もいて、学者チームはなかなか苦戦していました。
それでも「異性に話しかけられたら目をそらす」というルールは発見できていました。
二つ目のルールは、自分が話しているときの表情を意識していないと気づくのは難しそうでした。

 そのあと「やってみて思ったこと」「文化とは何か?」を話し合い意見を出し合ったのですが「衣食住など目に見えることはわかりやすいけれど、目に見えない文化はわかりにくい」「自分の固定概念を外さないと調べにくい」「自分と違うところが文化だと思う」「同じ文化の中でも人によって違う」「そもそも文化は守らないといけないのか」など色々な意見が出ました。
私自身はバルンバ人として参加したのですが、異性に話しかけられたら目をそらしたり、笑顔で尋ねられたことにはすべて肯くなど、考えなくても体に染みついている文化があって、それを後から体得するとなるとなかなか大変だなと思いました。未知の文化を探るときはその文化に生きる様々な人と接触してみなければ深く理解することは難しいと思いました。

先生のお話の中で、日本の侍文化も江戸時代にはごく一部のものであったのが明治以降に一般に広まったというのがありましたが、そうやって時の流れとともに変化するのも文化の特徴なら、自分の国の文化でさえ捉えきるのは難しそうだと思いました。

最後にみんなでカクテルパーティーをしながら夜間学校の振り返りをしました。
カクテルパーティーといっても本当にカクテルを飲むわけではなく、カクテルグラスを持ったつもりで教室内をうろうろし、出会った人とグラスを打ち合わせておしゃべりをするというものです。
どうして夜間学校に参加したのか、受けてみてどうだった?何がおもしろかった?次にやってみたいことは?などを聞いて回りました。
私がお話した方たちは、どなたも「学びたい」という意欲を持って参加されていた方たちばかりでした。

かくいう私自身も学びたいけれどどうすれば、何を学べばいいのかわからないと思っていたところに今回の夜間学校の話を聞きつけて参加しました。
授業内容は人に関することからニホンザル、シジミ、ストローと本当に多彩で、参加者も世代・年齢を問わず色々な方がいて、普段聞けないような話を聞いたり、話さないような話をしたり、本当に豊かな時間を過ごせました。
お話した方々も楽しかったと笑顔で言っていたのが印象的でした。
来年度も開催されるなら、料理をしたりダンスをしたり実験をしたり、外国の人と触れ合ったりしてみたい!と、皆さんまだまだ学ぶ意欲は尽きないようでした。

企画・開催をしたらいとぴあスタッフさんも、50分という限られた授業時間で講義をしてくださった先生方も大変だったと思いますが、学校以外の学びの場を設けてくださって、本当に感謝しています。
学びたいけど「学校」という場に苦手意識があった私に、新しい学び方を示してくれました。
そして、好奇心を持って学ぶことはやっぱり楽しいということに改めて気づかせてくれました。

私の拙いレポートに反応を下さった方々もありがとうございました。
初めての試みでちゃんと伝えられているのか不安もありましたが、皆さんの声に励まされて最後まで書くことができました。
レポートを読んで少しでも「夜間学校おもしろそうやん!」と思っていただけたなら幸いです。
ほんまにおもろいです。
来年度も開催されると思うので、今度はぜひ受講生として学びの楽しさを体験してください。

三か月間、本当にありがとうございました!

(レポート:受講生モト)