高認プロジェクト ~高認取得したAさんの体験手記~

らいとぴあ21では、さまざまな理由で高校の卒業が困難な方に、高認の取得に向けたサポートを行っています(「高認プロジェクト」事業)。
今回は、約1年半かけて高認を取得したAさんの体験手記をご紹介したいと思います。

その前に、「高認」とはなんぞや、という説明を簡単にします。

「高認」は昔でいうところの「大検」のことです。
高認を取得すると「高等学校卒業者と同等以上の学力がある者」として認められ、大学や専門学校受験・就職・資格試験に活用することができます。
学校の単位が心配な現役高校生が使えることもあります。

さて、Aさんは、20代のシングルマザーで、働きながら子どもを育てています。
らいとぴあの勉強会には、2人の子どもを連れて来ていました。
働きながら、子育てしながら、休みの日に勉強会に通うのはなかなか大変だったと思います(がんばった!)。

以下は、そんなAさんの体験手記(抜粋)です。

『らいとぴあに初めて来たのは今から1年程前で、就職の壁にぶち当たってた時でした。
私は高校中退で、今まで学歴なんかこれっぽっちも大事と思ったこともなく、中卒で何が悪いって考えでした。

自分が就活するにあたって、すごく選択肢が少ない事に気づきました。
「いいな、受けたいな」って思った職場も高卒以上の事が多くて、初めて自分の立場を理解した時、高認を受けようと思いました。

初めて高認担当者の方と会った時私は21歳で、自分では今更って思いがあった中、「全然遅くないよ!取得しようと思った気持ちが大事!」って言って下さいました。

それから何年ものブランクがあった私と一緒に1から勉強を教えてくれました。理解できない時はどう教えたら分かり易いか、暗記するにはどうしたらいいか、私と同じ目線に立って一緒にしてくれました。
今回の試験辞めよかなって悩んだ時も応援してくれて頑張れって背中押してくれました。
そのお陰で1年後高認を合格しました。らいとぴあに来なかったら私はずっと中卒のままだったと思います。

私の息子達が大きくなった時、「ママは成人した後に高卒資格をとったよ、一回間違えてもやり直せるよ」って胸を張って言えるようになりました。

それといつも勉強中の保育をしてくれた高校生の子達にもすごく感謝しています。保育がなかったら勉強する事も難しかったと思います。本当にこういう施設があってありがたかったです。

もし私みたいに今更って思ってる人がいたら、頑張ってみてほしいなと思います。』


らいとぴあ21では、「子ども・若者が豊かな自己選択をすること」を応援しています。
高認の取得も、自分の将来の選択肢を広げる1つの資源だと思います。
高認取得に関することや高認プロジェクトについて何か気になることがあれば、一度ご相談ください!


地域教育課(天)