去る6月28日(土)と8月30日(土)に、らいとぴあ21社会課題セミナー「こども・若者のイマドキの自立を考える連続セミナー」の1回目、2回目をおこないました。
この連続セミナーは、こども・若者に関わる人たちが持っている「自立観」を一度見直してみることを目的に実施をしています。
こども・若者をとりまく現代社会の実情を知っていくと、社会の中で言われる「自立」…就職して結婚して子どもを育てて、と言ったアタリマエとされる価値観、経済的自立だけでなく精神的自立も必要だ!…といった意見が果たして本当に「自立」なのか、ハテナが浮かんできます。
大人側からの一方的な「自立観」によって、苦しんでいるこども・若者が実は多いのではないか。
そんな問いが浮かび上がってくるなかで、まず知ることから始める連続講座を実施しています。
次回が最終回。
社会での生きづらさを感じている若者当事者の声を聞きながら、そういった若者支援をしている釧路の地域ネットワークサロンで活動されている日置真世さんをお迎えして、「こども・若者のイマドキの自立」を参加されるみなさんと考えていきたいと思います。
らいとぴあ21社会課題セミナー 第3回「こども・若者のイマドキの自立を考えるセミナー」 日時:2014年11月8日(土)14時~17時 場所:らいとぴあ21 講師:日置真世さん(NPO法人地域ネットワークサロン/場づくり師)・若者当事者 ※一時保育あり。要申込(11月1日〆切) |
それでは、6月28日(土)におこなわれました第1回目のリポートです。
第一回「まず知る こどもの貧困の現状」にて…
2014年6月28日(土)、箕面市内外から60名近くの方が集まり、朝日新聞社記者の中塚久美子さんを講師に、こどもの貧困の現状について学びました。
最近、よく耳にするようになったこどもの貧困率(※)や中退者数など、数字・調査からわかるこどもの貧困についてをきっかけに、中塚さんが取材する中で出会ったこども・親の実態が生々しく話されました。こどもたちに共通する特徴としては、「あきらめ感の強さ」「家族関係の不安定さ」「学習体験や成功体験の少なさ」「人間関係構築の難しさ」などが挙げられました。箕面でも、こどもの貧困は遠い話なのではなく、身近な話であると実感させられました。
他にも、未婚親を生きづらくしている寡婦控除の話は、結婚が前提となっている社会だからこそ起こっていることであると感じました。
これらのこどもの貧困をどのように解決していくのか、日本各地でとりくまれている、無料学習塾・居場所の取り組みや、イギリスの取り組みについてを後半お話いただきました。
進学・生活・育ち…あらゆる点から、貧困状態にあるこどもへのアプローチが必要であると感じた第1回目でした。
※現在のこどもの貧困率は16.3%(2014年7月15日発表 厚生労働省)